ギャッベとは?

ギャッベって絨毯、最近色んな所で取り上げられてるけど何だろう?と思われる方が多いかと思います。近年、ギャッベ人気が高まり、値段も高騰傾向にあるのだとか。

ギャッベとは、ペルシャ地方に住むカシュガイ族が羊毛で織る毛足の長い絨毯のことを指します。

どこかしらの民族が織った絨毯なのか~。っと言葉で表すとあっさりかも知れないですが、実はなかなか奥の深い世界です。

元来ギャッベはカシュガイ族の女性だけが生活のために織っていました。カシュガイ族は遊牧民なので、テントを張りながらの移動生活。そのテントの中に敷く絨毯がギャッベです。また、娘が嫁ぐ際に持たせる嫁入り道具もこの絨毯になります。カシュガイ族に生まれた女性は、子供の頃から母が絨毯を織る足元で遊びながら徐々に織り方を習います。母は織り方と共に一家の成り立ち、織り込む紋様の意味を一つ一つ代々娘へ伝えていきます。

ギャッベは自然をモチーフにした柄が特に目を引きます。ギャッベ自体が大自然の中で織られるので、織子は必然的に自然からインスピレーションを受け、柄に表します。まるでキャンパスに絵を描くようにギャッベには大自然が織り込まれているのです。

とは言っても最近は商業要素も多く、デザイナーがついてそのデザインを元に編むことが多くなってきています。かの有名なゾランヴァリ社の製品は全てそうですね。

元来は嫁入り道具の一つとされていたギャッベ。使う人の幸せを祈って編まれた縁起の良い絨毯であり、とても丁寧な手仕事で編まれているからこそ、1つ1つに個体差があります。その個体差を"味”と思っていただければと思います。

そして、丁寧な手仕事で編まれた絨毯は『100年は持つ』とされており、子の代はもちろん、なんなら孫の代まで長持ちしそうですね。

先祖代々受け継がれてきた驚異のギャッベ作りの文化と技は2012年に世界無形文化遺産に登録されるほどです。

 一つとして同じものが無いといわれている絨毯との出会いと巡り会わせは本当に感動ものです。その感動をお届けできたらとても幸せです。